砂肝で家は建てられない

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友とコーヒーと嘘と胃袋 (Mr. Children)

Q

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イロモノ曲代表

ミスチル中期の曲。9枚目のアルバム"Q"に収録。
多分アルバムの中、というかミスチルの曲全体の中でもイロモノ扱いを受けている曲かと。まあ実際イロモノだとは思う。
大学時代の友人に教えてもらった曲。そいつはベーシストなんだけど、あまりにベーシストをこじらせてしまった結果、歌詞よりも先にベースラインが耳に入ってくるようになってしまったらしい。曲中の気持ちいいベースラインを聴くたびに軽く発狂してしまう悲しい変態でもある。
 

色々と異質な曲

この曲のことを語る上で外せないのは中盤の桜井さんの謎の語りパートだと思うけど、それに関してはネットのいろいろな場所で語られていると思うので省略します。

歌詞付きの動画を上げてくれた方がいたのでペトり。改めて語りパートの内容を文字付きで見るとジワジワ来る。


友とコーヒーと嘘と胃袋 Mr.Children

友人にこの曲を聴かされた時、「とりあえずベースラインがやばいから聴け!」と言われたのを覚えている。聴いてみたら確かにベースラインは格好いいんだが歌詞とか語りとか他に突っ込むべきところが色々あるだろと…

ただ曲頭から入ってくるベースラインは確かに印象的。間奏の語り部分を除いて、基本的に曲中ずっとこの独特のベースラインが流れている。勿論コードによって音選びは変わるけどリズムの大枠は全く変わらない。

 

分析

コード進行は大まかには以下の通り。

●イントロ:

|| CMaj7/G | D7b9/G | GMaj9 | % || 

(CMaj7/Gの所はCmMaj7/Gでも良い感じになりそう)

●Aメロ(?):

|| Gmaj7 | % | Em7 | % | Am7 | % | D7sus4 | D7 ||

(2回目のAメロはベースラインがGのまま固定) 

●間奏:

Bbm7-Eb7、Cm7-F7を何度か繰り返し。最後はDm7→E7sus4→E7→転調後のAメロに

●転調後のAメロ(?):

|| Amaj7 | % | F#m7 | % | Bm7 | % | E7sus4 | E7 ||→繰り返しでフェードアウト

 

弾かないベースライン

上でも言ったけど、この曲はベースラインの存在感がかなり強い。

コードが変わっている中でベースラインが全く変わらない、ペダルポイントと言われる手法を効果的に使っている所もある(2回目のAメロ)。

ベースが全く弾かないことで、逆にベースが入ってきたときの存在感を引き立たせるようなこともしていたりする(1回目のAメロ、転調後のAメロ)。この「弾かないことでベースを引き立たせる」方法は初めて聴いたときすごく衝撃的だった。なんというか逆転の発想というか…。

個人的には楽器を弾くときにあまり音数を多くしたくないという考え方を持っているんだけど、その考え方はこの時の体験が元になっているのかな、と改めて思う。

 

ちなみに、「弾かないベースライン」の例をもう1つだけ挙げるとすると、ZAZEN BOYSの"Honnoji"かなと思う。


ZAZEN BOYS Honnoji LIVE

開始から1分ほど吉田一郎(ベーシスト)は全くベースを弾いてない。0:40辺りではスティック持ってなんかシンバル叩いてる。1:15でようやくベースラインが入ってきて、ドラムパターンと噛み合う時のゾクゾク感がたまらない。

この動画はカメラワークも素晴らしい。歌ってる向井秀徳とベースを弾く吉田一郎の手に交互にフォーカスが当たるシーンは何度見ても格好いい。

 

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ZAZEN BOYS4

ZAZEN BOYS4